「住んでいる」古民家残したい 梨大生、システムづくりへ実地調査 – 産経ニュース



 山梨大工学部で景観工学を研究する石井信行准教授(56)と学生2人が15日、甲府市武田で古民家保全に関する初の実地調査を行った。所有者らと連携し、行政や金融機関の支援を求めるなど、「懐かしい暮らし」を保全するシステムを作っていきたいという。

 実地調査を行ったのは、工学部2年、土橋隆生さん(20)と生命環境学部1年、木村優也さん(18)。石井准教授の景観研究活動プロジェクト「NPDL」に参加し、「人が住んでいる状態で古民家保全に貢献したい」と思いを強めた。

 2人は倉庫に明治時代のたばこの宣伝看板などが残る沼田俊子さん(85)方を訪問。家屋の歴史を尋ね、玄関や屋根などの築年数、状態を調べた。

 石井准教授が市内の古民家保全に興味を持ったきっかけは、平成26年2月の大雪だったという。文豪・太宰治も通った「喜久の湯温泉」(同市朝日)前にあった格子戸のある風流な民家が、大雪後に取り壊された。「甲府には空襲の被害を免れた古民家が意外とある。人が住みながら保全していく方法を模索したい」と調査を始めた。

 石井准教授と過去の学生による予備調査(平成27年9月20日)では、JR甲府駅の北側を中心に、戦前築とみられる75軒の民家を見つけた。このうち「現住・使用」が53軒、「空き家・不明」が22軒だった。

 調査を終え、土橋さんは「残すことに貢献したい気持ちがさらに強まった」、木村さんも「古い家具を公開し、多くの人に興味をもってもらう価値があると思った」と話した。持ち主の理解が得られれば、倉庫の整理や保全の環境づくりで協力したいという。




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